個人事業主(自営業者、フリーランス等)の方を扶養に追加したい


個人事業主(自営業者、フリーランス等)とは

 個人事業主(自営業者、フリーランス等)の方は、経済的に自立した存在であり、自己の責任と権限のもとで事業を経営することを選択した方ですので、基本的には、ご自身で国民健康保険に加入していただく必要があります。

 従って、個人事業主の方を被扶養者として追加する場合は、事業内容や収入状況を十分に確認する必要があります。
 認定対象は、被保険者の収入により生活の大半を継続して維持されている方となります。経営状態の悪化等、収入減少が一時的である場合は被扶養者として認められません。
 また、従業員(配偶者、その他の親族を含む)に対して賃金の支払い(専従者給与を含む)を行っている場合、社会通念上、雇用主は従業員に対してその社会的責任を果たすべき立場にあり、自らが被扶養者として援助を受ける立場になることは妥当ではないと判断いたします。

 ただし、従業員を雇用しておらず、かつ、総収入から事業運営に絶対必要な経費のみを引いた残額が130万円未満(60歳上の方は180万円未満)である場合は、被保険者が生活費を主に負担しているケースも考えられるため、その場合は被扶養者として認定審査いたします。



収支の算定

(収入金額 - 売上原価)- 経費

 被扶養者認定時の収入基準(年間130万円未満 ※60歳以上の方ならびに障害年金受給者は180万円未満)の判定においては、確定申告書記載の税法上の所得金額ではなく、上記の計算式で算出された金額で判断いたします。
 収入を自営以外でも得ている場合はその収入も合算となります。(年金受給・障害年金受給・給与収入等)

 原則として、収入および経費ともに、継続的に発生すると見込まれるものについてのみ算定します。

 

 

直接的必要経費について

 直接的必要経費とは、その費用がなければ事業が成り立たない経費であり、かつその年に実際に金銭が支払われている経費のことを指します。

【一般的な項目の認定内容】

科目 認定可否 備考
売上原価  
給料賃金 × ※給料賃金が計上されている場合の取り扱い
給料賃金は直接的必要経費とは区別して取り扱うものとなります。
従業員の雇用があり、給料賃金(専従者給与を含む)の支出が認められる場合、社会通念上、申請家族は従業員に対してその社会的責任を果たす立場にあり、自らが被扶養者として援助を受ける立場になることが妥当であるとは判断致しかねることから、基本的には認定の対象となりません。
外注工賃 ※外注工賃が計上されている場合の取り扱い
外注工賃が給料賃金に相当する内容である場合は、給料賃金と同様に解釈します。
給料賃金に相当するとは、例えば、従業員を直接雇用せずに派遣委託しているようなケースで、その派遣委託費用が外注工賃として計上されている場合は給料賃金に相当するとみなし、認定の対象となりません。
ただし、事業内容により直接的必要経費として認められる可能性がある場合は、個別に判断することにします。
滅価償却費 原則認定いたしません。ただし、同年中に購入したものについては、その内容を裏付けする書類※を添付の上、申告いただいた場合に限り、個別に判断させていただきます。
※領収書等(「支払日」「支払者」「支払先」「購入物」が明確なものに限ります。
 レシートは認められません。)
貸倒金 ×  
地代家賃 収支内訳書の「住所」と「事業所住所」が同一の場合は、用途(事業用・自宅用)が混在しているため、50%(小数点以下切り捨て)のみ直接的必要経費として認めます。
利子割引料 ×  
租税公課 ×  
荷造運賃  
水道光熱費 収支内訳書の「住所」と「事業所住所」が同一の場合は、用途(事業用・自宅用)が混在しているため、50%(小数点以下切り捨て)のみ直接的必要経費として認めます。
旅費交通費 〇(※) 通勤に伴う費用については、直接的必要経費とは認めません。混在している場合は、別途証明書類を添付頂いた上で、自己申告ください。
※事業内容等によっては、個別の実態を確認の上、判断いたします。
通信費 収支内訳書の「住所」と「事業所住所」が同一の場合は、用途(事業用・自宅用)が混在しているため、50%(小数点以下切り捨て)のみ直接的必要経費として認めます。
広告宣伝費 〇(※) ※事業内容等によっては、個別の実態を確認の上、判断いたします。
接待交際費 ×  
損害保険料 ×  
修繕費  
消耗品費  
福利厚生費 ×  
雑費 原則認定いたしません。ただし、同年中に購入したものについては、その内容を裏付けする書類※を添付の上、申告いただいた場合に限り、個別に判断させていただきます。
※領収書等(「支払日」「支払者」「支払先」「購入物」が明確なものに限ります。
 レシートは認められません。)

 

 

提出書類について

・確定申告書の控え書類一式
 ※確認結果や個別の状況に応じて、追加書類を求める場合がございます。